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メキシコ、中米の300の社会組織を代表し派遣された800名以上の参加者は、2001年シェラフ(ケツァルテナンゴテ、グァテマラ)・フォーラムの討論の席上、カナダ、アメリカ合衆国、ヨーロッパ諸国からのオブザーバーが随行するなか、押し付けられたグローバリゼーションと自由貿易協定の意味するもの、とりわけプエブラ=パナマ計画(PPP)の持つ意味について広く議論した。
同時に連帯のグローバリゼーションのプロセスを正当なものとして主張した。なおこの重要なフォーラムを開催するに当たっては、ケツァルテナンゴ市の支援をいただいた。
シェラフ・フォーラムの参加者である男性、女性にとって、PPPとは多国籍企業、国内のオリガルキー集団、あるいは国際金融機関の論理から策定されたものであり、メソアメリカ(訳注1)に公共財とインフラの集まる地域を築こうとする、地政学的に半既成のプロジェクトである。
このプロジェクトは財産を輸出し、我々の天然資源、生物多様性や我々人々の労働力を搾取するための公共インフラをつくり上げることをその柱としており、メソアメリカの人々ならびにコミュニティの社会的論理に一分たりとも応えていない。
一方でPPPの構想とその構築とはこれまで反民主的であって、これはアメリカ合衆国政府の中米における仲介者としてメキシコ政府が策定した計画を、中米の各政府が承認したことに現れている。我々の諸国の自主権ならびに民族の自決権を侵害するプロジェクトであるということは、どの点から分析しても明らかである。
他面、PPPは移民を含む労働者の諸権利を考慮しないプロジェクトを含んでおり、抑圧的な性格の政策が彼らに対して行われることになる。
討論上最も深く議論されたテーマは1つの計画についてであった。この計画は民衆排他的経済モデル(modelo
economico excluyente)であるだけではなく、国際労働機関第169条約その他国際条約等メソアメリカの多くの国が批准している条約に反する、違法かつ非合法のものである。
「直接的にしかも深刻な影響を人々に与える立法・行政的措置をPPP実現に向けて講じねばならない際も、今日まで、政策決定プロセスに参加する人々の権利を奪いつつ、いかなる方法でさえ人々の意見を求めることはなかった」のである。
シェラフ・フォーラムの討論の場では、多国籍企業に資する巨大プロジェクトの前に、生産的な雇用を生み出す投資を推進すること、また、我々が最も必要と感じているものを考慮することのないマキーラ産業(訳注2)、あるいは輸出向け大規模農業プロジェクトの前に、食糧の安全保障を確たるものにする農・漁業の発展を推進することが必要であるということが強調された。
シェラフ・フォーラム参加者一同は、PPPがその策定されている通り、環境や生物多様性を危険に曝し、それにもましてこの地域の人々の権利に反するものであることを明言する。この考えに則って、シェラフ・フォーラムは先住民族の諸権利が完全に効力を持つことが必要であると考える。
これらの討論では、PPP同様自由貿易協定の影響力や米州自由貿易協定プロジェクトに対しても、メソアメリカで集団行動のネットワークを築くべく行動をとることが求められた。同時に、マキーラや巨大水力発電プロジェクト告発といった種々のテーマに関し、協力の新しいネットワークや形態を発展させることを計画した。
端的に言えば、我々は押し付けられたグローバリゼーションを拒否すること、また「グローバリゼーションの前に人々が第一である」という要求を、我々の行動の中心的主張として位置付ける必要性に合意したのである。
2001年シェラフ・フォーラムでは、自由貿易と押し付けられたグローバリゼーションを拒否するプロセスを社会的に築く上で、民衆組織、社会組織、NGOから広範な社会同盟を発展させることが必要であるとの共通認識に達した。これは具体的なテーマに即してふさわしい行動を起こすものである。
よって2001年フォーラムに集った諸組織および人々は次の点に合意した。
1.プエブラ=パナマ計画を全面的に拒否する。
2.グローバリゼーションならびにPPPという権威主義的、反民主的なプロジェクトを前に、コミュニティあるいは地域発展の経験やPPPに代わるオルタナティブを体系化すべく努力していく。それらは公平、平等ならびに持続可能性を伴ったものである。
3.PPP及びPPPが与える影響について、人々や地元の行政機関に対して情報を供与するキャンペーンを行う。同時に、米州自由貿易協定プロジェクトは我々個々人の発展を妨げるものであり、これを拒否する。
4.グローバリゼーションならびにPPPに対し、メソアメリカ地域の人々と組織のネットワーク確立を推進する。
5.我々の要求に関し、地域、国、メソアメリカ各レベルが連携した動員の計画を進める。
6.メソアメリカ地域の諸組織ならびに人々に対し、2002年ニカラグアで行われる第3回国際フォーラムの準備ならびに参加を召集する。
7.2001年シェラフ・フォーラムの参加者はメソアメリカ地域におけるいかなる形態の軍事化をも非難する。同様に我々はプラン・コロンビアを拒否することを明言し、姉妹国コロンビアで和平プロセスが進展するよう表明する。
8.シェラフ・フォーラムは米大陸社会同盟ならびに世界社会フォーラムへの支持を批准した。両者と我々とは、その感ずるところは同じである。
9. 2001年シェラフ・フォーラムは、押し付けられたグローバリゼーションに対する全ての人々の闘いに連帯することを表明する。
グローバリゼーションの前に人々が第一である
シェラフ、2001年11月24日
訳注1・メソアメリカ。「メソアメリカ」の語には、中米の他に先住民族の人口が多いメキシコ南部・南東部地域を含む。
訳注2・マキーラ産業。経済特区等にある主に北米市場向け製品(衣料品など)の工場で、中米では若い女性が厳しい条件下で労働していると言われる。
訳・豊岡しのぶ |