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IMADRグァテマラ・プロジェクト関連ニュース4
英文ニュースNo.1No.2No.3No.5

現地レポート5

 今回は、最近いろいろと話題になっている汚職事件の中から、副大統領の関与が疑われている「印刷局事件」について、まず時系列でお伝えしてみたいと思います。

 8月8日、商業会議所会頭ホルヘ・ブリスを中傷したビラが市中に出回ったのが、この事件の発端。このビラは、元同会議所理事フェデリコ・ポラが、本年1月10日に「ブリスは会議所の活動を政治家への足がかりとしており、執行部の哲学にはついていけない」として理事職の辞任を申し出た書面に、「利用している」「判断して下さい」「騙されないように」などの言葉が目立つように書き加えられていた。なお、ポラは同会議所理事を辞任した後、3月2日に経済相に就任している。

 同日、内務省印刷局では、カルロス・ソトが新局長に就任しようとしたものの、職員の反対にあい、断念するという騒動が起こっていた。この間に、ブリス中傷ビラが印刷局内から見つかった。マスコミの質問に職員らは余り口を開かなかったものの、同局のマイラ・ビヤトロの命令により、6日夜から8日早朝にかけて印刷されたものであることが判明。なお、ソトは9日、警察の協力を得て、局長に就任している。

 19日、国会議員のマグダ・アルセオ(ウニオニスタ)とアナベヤ・デ・レオン(UNE)は、この事件には副大統領が関係していると発表。それによると、6日朝に副大統領の私設秘書ルス・バリオスが印刷局に出向き、製造部長マイラ・ビヤトロにビラ50万枚、ポスター2万枚の印刷を依頼、ビヤトロはこれを工場長のマヌエル・ガルダメスに命令したものであるという。印刷局の価格部長セルヒオ・グラナドスが副大統領宛に作成した見積もりが証拠として提示されている。

 20日、前印刷局長のシルビア・メンデスが、チラシの印刷原版等をMINUGUAに証拠として提出。メンデスは21日に事件を検察に届け出、同時に印刷原版を提出する。23日には追加証言も行っているが、PDH(人権擁護局)に脅迫を受けていると届け出ている。

 24日、メンデスは第九予審で先行証言を行う。これには弁護士、汚職取締検察局のラミロ・コロナド検事、MINUGUA職員が立ち会った。また、この日、副大統領フランシスコ・レイエス・ロペスと私設秘書のルス・バリオスがコロナド検事に対し事件との関わりを否定する証言を行った。

 26日、殺人の脅迫を受けていたメンデスは4人の子供と一緒に出国。

 30日、ルス・バリオスら、印刷局の管理職がUNIONISTAの召喚に応じて証言。いずれも事件との関与を否定したものの、マグダ・アルセオは原版にはバリオスの指紋がついていたことを明らかにしている。

 9月5日、検事総長アドルフォ・ゴンサレス・ロダスは、印刷原版が本当に印刷局で使用されたものかを証明するためとしてFBIの麻薬局に専門家の派遣を要請したことを明らかにする。

 この後、事件は表面的にはなんら進展を見せないまま時間が経過してゆきます。そうこうするうちに、MINUGUAが事件の証拠を握りながら、沈黙しているのではないかという指摘が湧いてきます。

 10月12日、MINUGUAは新聞に以下のような全面広告を掲載。

「MINGUAは、8月21日、ホルヘ・ブリス氏への告発についての調査内容を明らかにし、同時に、この事件については、グァテマラの担当当局が捜査を行うべきとのプレス・リリースを出した。9月6日には、政府の責任を追求できるだけの証拠があるので、法執行機関がこれを行うべきであるとも表明した。
 また、前局長との会見中、メンデスは仕返しを恐れていると述べただけで、脅迫を受けていたとは一言も言わなかった。

 MINUGUAは、印刷原版といった物的証拠から、職員の証言に至るまで、得た証拠はすべて検察に渡している。当番検察局は、当初、告発を受けていないからとして、捜査を行わなかった。その後特捜検事が任命されたが、MINUGUAは、証言の聴取のような重要なことが、かなりの時間が経過してから行われたのを目の当たりにしている。MINUGUAは特捜検事に協力を申し出たが、現在に至るまで何ら回答を得ていない。MINUGUAは、この場を借りて、改めて協力を申し出るものである」。

 14日、ゴンサレス・ロダスは、「MINUGUAは調査を行いながら、その結果を公表することを拒否している」と非難。MINUGUA側からの協力はなかったと表明した。

 16日、マグダ・アルセオが脅迫を受けたとして亡命。出国前には、MINUGUAとPDHに副大統領を名指しで告発する文書を送ったとされる。
 レイエス・ロペスは、「アルセオの告発については関知していない。彼女の指摘には根拠がなく、私に対する人権侵害である」と発言。
 なお、FBIからは「9月11日のテロ事件のため、とても要員を割くことができない」と専門家派遣不可能の回答。

 17日、コロナド検事、副大統領の訴追審査請求を国会に提出。

 19日、国会は、「まず裁判所に提出すべき」との理由で差し戻し。

 21日、アルセオは亡命先からMINUGUAが「重要証拠」を隠蔽しているとして国連に告発する用意があることを明らかにする。同時に、米州人権委員会にもレイエス・ロペスを告発すると表明。アルセによると、ルス・バリオスが印刷を命令した文書が存在しており、MINUGUAがこれを所持しているとのこと。

 今のところ、このような状況です。レイエス・ロペスが秘書を印刷局に送って印刷を命令し、これを配った・・・という図式だということは明らかなのですが、これを有効に証明ができるかどうか、また例えできたとしても レイエス・ロペスを訴追することができるかどうか、という点になると、状況は悲観的と言わざるを得ません。

 証拠については、印刷原版、ネガ・フィルムなどが提出されてはいるのですが、これが印刷局で製造されたものだという証拠がない(専門家じゃないけれど、そんなこと調べればわかるんじゃないの?って気がしますけれどねぇ)ということ、証言がない、ということがネックになっているようです。この国の刑事裁判は、未だに証言重視(それだけ物的証拠がない、捜査能力に欠けるということ)ですので、今回の事件のように、職員の過半数が否定している事件では、少数派の意見が採用されることはいささか難しいかもしれません。

 さて訴追について。副大統領は当然、免責特権を有しているので、例え刑法に触れる行為をしたとしても、刑事罰を追求することはできません。そのために訴追審査を行って、妥当と見られればこの特権が剥奪されるわけです。
 大統領、副大統領といった行政府の幹部職については、この訴追審査を行うことができるのは国会と定められています。国会では議員5人が抽選で決定され、8日間の審査の後報告書が提出され、投票が行われます。国会議員113人のうち、75人の賛成票があれば特権は剥奪されます。しかし、現在、FRGが多数を占めている国会で、副大統領の訴追が認められることはまずあり得ないでしょう。

 また、訴追審査請求がいったん差し戻しされたことについて、検察の無知を非難する声と、微妙な法解釈を利用して、時間を稼いでいるだけとFRGを非難する声があります。検察は、憲法に基づいて、審査を担当する機関(国会)に提出したと主張、国会は国会組織法に基づいて、裁判所が先に審理を行うべきと主張しています。この辺りは前例がないので(前例があったとしても、尊重されることは余りありませんが)、どうとも解釈できる部分かもしれません。

 この事件を複雑にしているのはMINUGUAの役割です。前局長は、「国内の機関は信用できないから」と証拠をもってまずMINUGUAに出向き、そのためにこの事件の背後関係が明らかになったのですが、どうもMINUGUAが何かを隠している、という疑惑は当初からもたれていました。

 MINUGUAは8月18日に重要証人として職員4人から「秘密裏に」証言を取り、その内容を「極秘」としてPDHに送っています(この文書は後に検察にも送られた)。まだ事件が明るみにでる以前のことではありましたが、どうして国の法執行機関の関係者を立ち会わせなかったのか?なぜこれをPDHに送ったのか?いささか不審に思える点ではあります。

 また前局長が脅迫されていたことは知らなかったと言っていますが、彼女は予審で脅迫について証言しており、この場にはMINUGUAの職員が立ち会っていたことも明らかになっています。確かに、その役割の範疇から逸脱することはできないとの事情はわかるものの、元々余り評判のよくないMINUGUAが、また評判を落としてしまった。という雰囲気です。

 グァテ・ゲート事件では、検察が国会議員22人の酒税法改竄容疑について「証拠がない」として起訴棄却を裁判所に請求しています。

 汚職が実際に行われているのに、誰一人罪を問われない。こんなことで、この国はどうなって行くんだろう。無力感で一杯です。

現地レポート4

 10月に入った途端、何やらすでに乾期のような雰囲気です。これで5月まで水が持つのか・・・心配だ。

 チキムラの飢餓は 援助が届き始めて1ヶ月、何とか改善の方向に向かってはいるようです。おもしろい話を聞きました。この飢餓が明らかになってからまず民間が、次いで政府が援助を開始し、募金や援助品を集めています。一般市民は募金を見るとまず、それが民間のものか政府のものか、を尋ねるのだそうです。そして民間のものなら喜んで協力しますが政府のものだと何もしないで行ってしまうとか・・・。汚職に次ぐ汚職で、一般市民の政府に対する不信感は相当なレベルに達しています。

 さて、アメリカのテロの影響はすでにこちらにも押し寄せています。目立つのは観光客の激減です。10月という月自体はオフシーズンではあるのですがツアーのキャンセルが相次いでおり、アンティグアなども ガラガラです。

 輸出産品では コーヒー価格が底なしで下落しており、これに追い打ちをかけるように観光客が減り外貨収入の二本柱が大きな影響を受けています。コーヒーの国際取引価格は現在1キンタル(46kg)当たり$48位ではないでしょうか。ついに$50さえ切ってしまいました。コーヒーは10月から翌年9月を一期として見るのでもうそろそろ2000-2001年期の正確な数字が出ると思うのですがこれとは別にBANGUATによる1〜9月初めの輸出額は$2億6452万で、昨年同期の$4億8028万を大きく下回っています。

 一方、砂糖、バナナの輸出額は増加。今年は砂糖が好調で、8月までの輸出額は$2億3789万でした。昨年同期の$1億5002万を上回っています。バナナは今年$1億3532万で、昨年$1億1975万より増加。非伝統産品のカルダモンは$5854万で、昨年の$4018万より増加。

 これ以外の輸出品というのは衣類、食品、布地、糸、金属、果物、花卉、観葉植物など。
本年8月までの輸出額は$8億6598万(昨年$9億6024万)です。輸出総額は$18億6728万で、昨年の$20億5421万より$1.8億マイナス。コーヒーのマイナスがそのまま反映された形となっています。輸出による外貨獲得高ではありませんがアメリカからのグァテマラ宛送金というのは99年の統計で$5億3500万あったのだそうです(IDB)。ほとんどコーヒーの年間輸出額に匹敵する金額となっています。

 しかしこれらのいずれも テロのためマイナスが見込まれています。例えば、カルダモンというのは、90%が中東(イラク、アラブ首長国連邦)向けの輸出品です。しかし、中東への輸出がほとんど不可能となってしまい損失のみならず 2万人の失業が見込まれるとか。

 経済政策のまったくない国なので ほとんどお先は真っ暗状態・・・。政府が国家予算を自分や友人のために湯水のように使い一方では飢えて死んでいく人がいる。物価の上昇も相まって国民の不審、不満はかなり高くなってきています。 

現地レポート3

 世界中がテロで一色に染まってしまい、何だか身近なことの方を見落としてしまいそうな今日この頃・・・。最近グァテマラで起こっていることからいくつか。

 グァテマラの飢餓対策として日本からのQ4,288,56.60(約30万円位)の緊急支援のE/N交換が9月19日に行われました。グァテマラ側はMAGA(農牧省)のホルヘ・エスコット長官が署名を行っています。

 この支援は、9月4日付のグァテマラ側からの依頼に応える形で決定したもので、食料保障支援プロジェクトに当てられます。干ばつ被害の大きい東部を中心にフティアパ、ハラパ、エル・プログレッソ、サカパ、バハ・ベラパス、サンタ・ロサの188の共同体を対象にフリホールやトウモロコシ、野菜の生産再開のため、それらの種子、肥料、農薬、農機の購入費用にするとのことです(なお、今回の飢餓では、ベネズエラから援助が届いており、BCIEが融資を決定しています)

 一方、11月末にワシントンD.C.で開催が予定されているGrupo Consultivoとの会議は、予定通り行われる見通しです。これに関連して、世銀が政府に対し「民間との意見の調整を行うように」と提案しているのがいささか目を引きます。

 この会合では、今後2〜3年間の和平合意の達成、貧困の削減、経済活性化、人的資源への投資についての中期目標が話し合われる予定となっています。世銀は和平合意の達成、貧困対策については政府を評価しながらも、経済活性化のためには、民間の意見にも耳を傾けるべき、と指摘しています。これは、IVA引き上げのあとつくられたForo Guatemalaのことを念頭に入れているものと思われます。

 民間と言えば、まず外貨稼ぎ頭のコーヒー産業。世界的コーヒー価格の下落で大変な苦境に陥っていますが、政府とANACAFE(全国コーヒー業者連盟)との間で、融資の話がまとまったそうです。総額はQ8億で、期限は12年。手元の記事には利息が書かれていないのですが、融資の40%は零細・小規模生産業者を、60%は中規模・大規模生産業者を対象にしているとのこと。また返済については、最初の3年間は利息のみで元本の返済はしないということになっているそうです。

 既に放棄された農園もあり、失業者の増加、外貨収入の減少など、国内経済に大きな影響を与える問題だけに、喜ばしい話です。しかし、コーヒー価格が上昇しない限り、根本的な解決にはならないのでは???という気もとってもするのですが。

 あと最近目を引く話と言えば、フランシスコ・アルバラド・マクドナルドが関わっている「双子の銀行」ことBanco Metropolitano, S.A.とBanco Promotor, S.A.の行方です。既に経営危機のために公的資金が注入されていますが、その後の状況も思わしくなく、清算はやむを得ないと見られていますが、アルバラド・マクドナルドがポルティーヨ大統領の友人(資金源)でもあることから、事はそう簡単には進んでいません。WTCビルが「双子のビル(ツイン・ビル)」と呼ばれていたことに引っかけて、航空機を突っ込ませろ、なんていう乱暴な風刺漫画もあったりしますが。

 もう一つ気になるのは、SAE(戦略分析庁)とエドガル・グティエレスの行方です。SAEは大統領府の情報機関のような役割を果たしていますが、FRGは「SAEが党に害を与えている」として、SAEの廃止を仕掛けています。

 グティエレスは以前ODHA(大司教立人権事務所)に勤務していたことから、元々FRGとは対立関係にあります。ポルティーヨがグティエレスを指名したことは、かなり意外な人選だったわけですが、今のところ、大統領はグティエレス擁護の立場に立っています。これも政府内部に亀裂を起こしかねない話で、この先どう落ち着くのやら心配せずにはいられません。

 個人的に残念だったのは、先月末から体調不良を訴えて国会を欠席していたエフライン・リオス・モントが、一時は心臓病で手術が必要、と言われていたのに、ヒューストンからやってきた医師は「ストレスによるもの」と診断、結局は騒ぐほどのことではなかったという話。やっぱり、あんな人物ほど長生きしちゃうんだよね、というのは、友人との会話でした。

現地レポート2

 日本は猛烈に暑いという情報が伝わっていますがお元気でしょうか。こちらは雨季にもかかわらず降雨量が少なく、干ばつの被害が出始めています。特に隣国のホンジュラスでは、干ばつによる食料不足がもう始まっているとか。何とも悲しい話です。

 グァテマラはこのところ、増税を巡って大荒れです。ご存じかと思いますがIVA(付加価値税)引き上げを始めとする一連の増税法案が先月末から相次いで可決され、IVAは8月1日から引き上げられてしまいました。

 この増税にはCACIF(農商工金融業連絡会)が中心となって反対を続け、8月1日に全国一斉のゼネストを呼びかけたところ商店の95%がシャッターを閉め、ゼネストとしては大成功を納めました。当日は各地で抗議行動が繰り広げられましたがトトニカパンではこれが放火、略奪などといった暴動にまで発展したため政府は翌日トトニカパン全県にESTADO DE SITIO(包囲事態宣言)を宣告、外出禁止令が出され、国軍兵士が乗り込む事態となりました。トトニカパン市では戦車も見られますが、一応市内は平穏を保っています。

 しかし、国民の権利を守るはずの国が、一般市民に銃を向ける様はどう見ても異様としか言いようがなく、まるでどこかの共産圏の国のようです。あるいは内戦の頃に時代が逆戻りしたか。2日にはアルタ・ベラパス県コバン市でも同様の暴動が起こりましたがここでは今のところ同じ事態にまでは至っていないようです。トトニカパンに対する強権発動が利いたのか、その後は騒ぎが収まっているように見受けられます。

 しかし、今回の増税に対する国民の反発は強烈なものがあります。上流・中産階級の主張は政府が不当・不正な財政支出をしている上ポルティージョと関係の深い銀行救済のために財政発動をしており経済も治安も一層悪化している。 国民のために使われるべき税金が正当に使われていないのに増税などもってのほかだ、というもので、私もこれには強く共感します。もう少し貧しいクラスになるととにかく増税は生活を圧迫する、というのが基本的な主張です。

 今回のゼネストが画期的であったのはFRGとポルティージョの支持層がこれに参加したことです。ポルティージョの支持率は10%を切り、政権としては末期症状を呈しています。ポルティージョは大統領ですが、実際に権力を持っているのはリオス・モントでポルティージョには実際に何かを行うだけの力がありません。そのためか、外遊には非常に熱心で内政では地方遊説を繰り返し、ポピュリストとしての人気を保とうとしていました。ですから、支持率の急速な悪化は、当人にとっては大打撃なはずです。

 国民の意見を聞くというよりは国民と対立している政権で、特に財界とは真っ向からいがみあっていることが社会経済を悪化させる一因となっていると思うのですがそんなことは一向に気にしていないようです。この先どうなっていくことやら。余り明るい展望が見えないのは非常に残念なことです。

8/2、プレンサリブレ

抗議活動・コバンで暴動勃発

少なくとも2000人の群集が公共施設や商店を破壊


文責:エリック・カンポス、マルティン・タックス、エドゥアルド・サム・チュン

(写真解説)デモ隊は中央公園そばにある政府庁舎アルタ・ベラパス州コバン支部を攻撃した。


昨日おこなわれたサン・ペドロ・カルチャからきた団体を含む3つの市民団体による消費税の増税に反対する抗議活動が、商店や政府関係機関、自治政府庁舎に対する破壊活動に発展した。警察は群集に向かって催涙弾を打ち込む事態となった。

この騒ぎにはおよそ2000人の市民が集まり、政府地方庁舎や自治政府の建物に突撃し、さらには市内のデパートや路上商店をも襲うまでになり国家市民警察(PNC)が出動する騒ぎとなった。

市民ボランティアによる消防団と赤十字の調べによると、結局この騒ぎで45名が逮捕され85名がけがをした模様である。この中には7名の子供と催涙ガスによる中毒症状に陥った警察官も含まれている。

最初は抗議のための行進として開始

午前8時、サン・ペドロ・カルチャより来たおよそ500名の集団がコバンまであと8キロの地点からIVA(付加価値税)増税に抗議し、エルマン・エンステンベルグ知事とアルタ・ベラパス担当のアロルド・ケッチュ・チェン氏、カルロス・ホレルス氏、マリオ・ゲレロし、ノラ・クレスム氏との面会を求めて行進をはじめた。

抗議者たちは政府庁舎から中央公園のキオスク「ラ・パス」までをデモ行進し、そこでサン・ペドロ・カルチャの知事ドミンゴ・ソリス・イコ氏と前大統領候補者のファン・カルロス・グティエレス氏の討論集会を行った。

両者とも「政府は国民をだましてどんな政策も実行してこなかった」と述べた。さらに脅迫を受けて政党から除名されたことも付け加えた。

騒乱が勃発

10:30になると、二つ目の集団が4区2a通りのテルミナル市場へ向けてデモ行進をはじめ、そこで通行が止めて、炭酸飲料の貯蔵施設が荒らす騒ぎとなった。その後、一段は中央市場へと移動し、商店主が通りに並べていた売り物を略奪し、通りにあるものをみな破壊していった。この間に少なくとも10台の車が破壊されている。

不服従で結集する結果に

この集団は中央公園で自然発生し、政府庁舎の地方本部を警備する40人の警官を挑発し始め、これら警官たちは衝突を避けるためにこの集団をカンポ・デ・フェリア広場に移動させようとしたが、しかしながらそこでもまた別の商店主らによる集団が出来ており、公園へ向かって抗議行動を起こしていた。

こうしている最中に中央公園にいた一団は(あまりにもものすごい人ごみが出来て)そこから逃げ出した人が発生したためにかえって混乱し、約20人の警官に向かって投石をはじめ、政府庁舎の外部施設にあたる事務局を破壊し正門を焼き払った。

同時に、自治政府庁舎は投石攻撃を受け、様々な文書やその他の物資が略奪された。その際に警官らは催涙弾を発射して騒動を分散させようとしたが、逆に群衆はその際に行く手を阻むものを全て破壊するという行動に出た。

軍隊到着

100名の自治政府の警官が近隣のバハ・ベラパス州からコバン警察の応援に駆けつけたものの事態を収拾できない状態であったために、政府はちょうど警官が催涙弾を打ち込んでいるころ、21軍管区からの出動を承認した。

活動鎮静化

15:15にはコバンに静寂が戻り、再び自動車が街中を走行できるようになり歩行者は街角から恐る恐る退散した。全ての商店が破壊行動に恐れをなして店を閉めていたが多くは今日までに営業を再開している。夜間は治安部隊が警戒態勢をとっており暴力沙汰の再発を防ぐべく全ての通りを巡回している。別の増税反対活動が「第六回喪の金曜日」が実施される中央公園を会場として今晩6時から行われるものと当局は見ており、巡回活動が今日まで延長されている。

全国活動から一日後

コバン市民は全国で繰り広げられた水曜日の抗議活動には参加していないが、これはその日にコバンの守護聖人である聖ドミンゴ・デ・グスマンをたたえる祝日を祝うパレードが計画されていたため、抗議活動は昨日行われたのであった。

損害

昨日アルタ・ベラパス州コバンで行われた増税に反対する抗議活動では破壊や略奪が繰り広げられ、負傷者が発生している。

-政府庁舎の建物で一回と二階に取り付けてあるガラスが破壊された。

-タイプライターが略奪された上に政府庁舎の入り口付近が焼かれた。

-自治政府庁舎の大窓も壊された。

-騒乱は民族祭典主催事務所のあたりで増強され、文書や文化行事のパンフレットが略奪されたとイベント"ラビン・アハウ"を主催する責任者マルコ・アロンソ氏は述べている。

-群集は家電製品や炭酸飲料などの物資略奪が行われた周辺の商店にも突撃している。

-さらに中央市場商店主の生活用品まで略奪された。

-エスクイントゥラ州では、サンタ・ルシア・コツマルグアパで昨日午後4時から抗議活動が行われ、不満を爆発させた市民が自治政府庁舎を襲ったが警察により解散させられた。午後6時には群衆を混乱させたとされる9名が逮捕された。この逮捕劇により午後7時には町は平静さを取り戻している。

訳責・中村隼人

.現地レポート1

 以下の文章は、本ホームページを通じてグァテマラプロジェクトの主旨に賛同していただいたグァテマラ在住のある女性(コンパニェラ)から寄せられた現地からのレポートです。

1、昨年4月に山廣哲男さんが殺害されたトドス・サントス・クチュマタンでの事件については、事件直後日本のマスコミも大きくとりあげました。報道は総じて事件の背景や真相解明がなされていない中で「グァテマラは怖い」、「先住民は迷信を信じる・遅れている」といったマヤ先住民族に対する差別や偏見を助長する傾向が強いものであったと言わざるをえません。

 一方で、日本の第三世界における「観光ツアー」のあり方、また日本人観光客の現地での行動のあり方にも論議が及びましたが、この事件に関する限り、現地でツアーを組織した代理店、またツアー一行の行動にも「文化的無理解」と明確に指摘されうるものはありませんでした。

 この事件の背景には、マヤ先住民の子供たちの人身売買(非合法の「養子縁組」や臓器移植など)がありますが、この問題については、今後機会を見つけホームページあるいはcompaで取り上げたいと考えています。

2、6月に起きたエスクイントラの重警備刑務所からの集団脱走事件は、グァテマラの警察当局・刑務所行政の構造的腐敗(賄賂の横行)が要因になっています。

 現在、ポルティージョ政権は、脱走犯逮捕に向け全国警戒事態宣言(Estado de Alarma)を敷いていますが、これが逮捕状や捜索令状なしの人身拘束、取り調べを可能とし、はなはだしい、一層の人権侵害を生み出しているとして人権諸団体からの批判をあびています。

ホームページ管理人

 
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日本人観光客襲撃事件:一審判決

(Prensa Libre, Siglo XXI, El Periodicoの三紙を総合した内容をまとめたものです。)

 2000年4月29日にウエウエテナンゴ県トドス・サントス・クチュマタンで邦人ツアー客一行が襲われ、山廣哲男氏とツアー・バスの運転手エドガル・カステヤーノス氏が住民に殺害された事件で、6月25日、ケツァルテナンゴ重大事件裁判所は被告3人に無罪判決を下した。

 検察は、ツアー客が地元住民の写真を何枚も撮っていたところ、カタリナ・パブロ・パブロが旅行者が子供をさらおうとしていると大声を上げたため、住民らがツアー客やバスに石や鈍器で襲いかかったと主張、カタリナ・パブロ・パブロ(22)、エドムンド・ロレンソ・ブラボ、ルカス・ペレス・メンドサの3人を殺人、襲撃、教唆で起訴、パブロ・パブロには懲役25年、ロレンソ・ブラボとペレス・メンドサには懲役37年を求刑していた。

 これに対し被告弁護人は、悪魔教団が子供をさらいに来るとの噂を地元ラジオ局が流していたところに、訪れたツアー客の中に黒い服を着た人物がいたため住民が恐怖を感じ、被害者の山廣氏がパブロ・パブロの連れていた子供を可愛がろうとしたところ、人さらいと勘違いした住民が襲ったという説を展開した。

 これについて裁判所は、事件は噂に端を発したと見られる上、3人が事件を教唆したとの事実関係が証明されていないとしてこの3人を無罪とする一方、セラピオ・チャベスとフアン・ラモスの2人については住民を扇動したとの証言があったことからリンチ事件の首謀者であった可能性があるとして、2人に対する訴訟手続きを開始するよう検察に命じた。

 なお、今回無罪とされた3人については、無罪判決が確定するまで、拘留されたままとなる。

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 情報を補足しますと、セラピオ・チャベスとフアン・ラモスの2人は一端逮捕されたものの、不起訴処分となった人物です。

 更に、事実関係について言えば、亡くなられた山広さんが写真を撮影していたという事実は実際にはなく、黒い服を着ていた女性と男性が地元の人に取り囲まれ暴行を加えられていたのを目撃したため止めに入ったというのが真相のようです。

 裁判では、検察側は武器などの証拠は提出しましたがいかんせん、説を裏付けるだけの証人もありませんし有罪に持ち込めるだけの材料がありませんでした。

 一応、事件発生直後にツアー客から裁判所にて証言を得てはいますが弁護側はこの証言を先に聞いていてその後で自説を組み立てればいいのですから、ものすごく有利ですよね。この判決を控訴する方針と聞いていますが実際にはまだだと思います。

 この事件については、常に日本からの援助の話がついて回ります。日本人が殺されたためにODAがストップするのではないか、ということなのですが、アメリカ政府ならもう少しうまく証人を連れてきたりして事件の真相解明に協力したかもしれませんが日本政府というのは良くも悪くも内政干渉しないところなのでありました。

エスクイントラの重警備刑務所の囚人78人逃亡事件の背景と

警戒事態宣言(Estado de Alarma)発動による人権侵害

 6月17日、エスクイントラの重警備刑務所、通称El Infiernoから、囚人78人が逃亡する事件が発生しました。この事件はあらかじめ警察に通報されていたものであったという事実があります。以下、新聞記事から拾いたいと思います。

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 6月17日にエスクイントラの重警備刑務所から囚人78人が脱獄した事件で、16日深夜、警察にカナダ刑務所(重警備刑務所と同じ敷地にあるが、建物は500m程度離れている)で脱獄が計画されているという110番通報があり、担当者がこれをエスクイントラ県警に連絡していたことが明らかとなった。

 この電話は16日22時にSICのアドルフォ・ゴンサレス・ロペスが受け、ゴンサレス・ロペスが内容を文書にした上で、"Informacion confidencial"として17日0:40にエスクイントラ県警にFAXで送付していた。

 文書の内容は次の通り:男性からの110番通報があり、エスクイントラのカナダ刑務所の何人もの囚人が、おそらく明17日、でなければここ数日のうちに大量脱獄を計画している。そのために、既に9ミリのピストル10挺、手榴弾3ダースが内部に持ち込まれており、逃亡用の車3〜5台を準備している。この計画には刑務所当局や刑務官が関わっており、牢を半開きにしておくことになっているという。そのため、同刑務所の内部検査を要請する。

 これについてエスクイントラ地方検察局のルイス・アルフレッド・バスケス検事は、「このような通報があったなら、重警備刑務所を中心に、警備を強化するべきだ。ゴンサレス・ロペスからも話を聞いて、これについて捜査を行う」と話している。

 また内相バイロン・バリエントスは、「脱獄の可能性がるとの情報は得ていた。しかし、この電話ではカナダ刑務所で脱獄があると言っており、情報が歪曲されていた。刑務所長は内部検査を行い、更生施設局の副局長に何もなかったと報告している。

 副局長は、所長に重警備刑務所の方も調べるよう命じたが、彼が到着した時にはもう脱獄した後だった」と話している。又、Z18のセントロ・プレベンティーボでも脱獄計画があるとの通報があったため、17日朝に検査を行ったという。

「この情報は、脱獄に関係した刑務官自身が、注意を逸らすためにかけたものである可能性がある。ゴンサレス・ロペスの文書が示すとおり、情報提供者はカナダ刑務所について話をしていたからである」。

 最高裁長官のウーゴ・マウル・フィゲロアは「情報があったにも関わらず、適当な措置が取られなかった。これは警察と更生施設局の間のコーディネート不足の象徴である」とこれを嘆いている。

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 この事件では、18日、同刑務所所長、副長、看守長及び看守16人が共謀容疑で逮捕されたが、18日に再逮捕されたボアネルヘス・モラレス・コルドンはこの事件の主犯はバンダ・バイエ・デル・ソルのホルヘ・アントニオ・ソリス・メヒカーノスとバンダ・ロス・ゲイズのフリオ・レネ・イボイ・ラミレスであったと話している。

 この2人は同刑務所内でも特別待遇を受けており、ソリス・メヒカーノスが所長と交渉して現金Q50万と車1台を提供することで脱獄のための便宜を図ってもらえるよう依頼したという。他の副所長、看守長、刑務官にもそれぞれ現金を渡しており、イボイ・ラミレスは逃亡用の車を用意したとされている。また、この2人とともに逃亡したウィリアム・ダビッド・ペレス・イ・ペレスも主犯の1人と見られている。

 なお、イボイ・ラミレスとペレス・イ・ペレスの2人は、当初Sector Bに収容されていたが、5月28日、人身保護請求を受けたエスクイントラ初級審が、2人をSector Aに移すよう命令していたことも、不審を抱かせる点となっている。

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 ここで少し、エル・インフィエルノについて説明しておいた方がいいかもしれません。この重警備刑務所はカナダ刑務所の敷地内に3年程前に建設されたもので、凶悪犯だけを対象とした、国内初の刑務所でした。

 凶悪犯を対象としたものとしては、重警備刑務所(Carcel de Alta Seguridad)と最重警備刑務所(Carcel de Maxima Seguridad)があり、前者はエル・インフィエルノの他アラスカが、後者には第18区拘置所の最重警備区画(未決・既決囚の両方が対象)が該当します。

 今回脱獄した囚人のうち、主犯格とされるソリス・メヒカーノス、イボイ・ラミレスを含む数十人(正確な数は不明)は、4月初めまで最重警備区画に収容されていましたが、グレネードランチャーを使用するという手荒い脱獄計画が発覚し、予防のためにエル・インフィエルノに移送されていました。また、ソリス・メヒカーノスについては、それ以前にも脱獄計画があったとされています。

 今回の脱獄犯のうち、再逮捕あるいは死亡が確認されたのは今のところ37人で、41人が逃亡中です。誘拐犯を中心にそうそうたるメンバーで、前歴を調べていてぞっとしてしまいました。

 伝えられる通り、死刑判決を受けている囚人は14人ですが、過去のケースを見ていると、最高裁が死刑判決を懲役50年に減刑するケースが散見されますので、最高裁まで持ち込んで死刑が確定しそうなのは、私の見たところ3分の1程度と思われます。いずれにしろ、誘拐犯、殺人犯、銀行強盗犯の中でも有名人が顔を揃えているのは間違いありません。

 さて、脱獄の背景については、何よりもまず、更生施設局(Direccion General de Sistema Penitenciaria)の腐敗が指摘されています。同局にはびこる汚職については以前から問題になっていた点で、前政権のメンドサ内相は離任の際に「やり残したことは更生施設局の改革だ」と言い残していたくらいです。

 ポルティージョ政権となり、当初ギジェルモ・ウォンが内相に就任、同局長には前警察庁長官アンヘル・コンテ・コフルンが就任しました。コンテは大変なやり手で、同局の改革計画を押し進めましたが、2000年4月にグァテマラ市で発生した暴動の責任をとってウォンが辞めた後、局長を更迭され(その後内務省顧問に就任)、後任にはユーリ・ブカロ・チカスが就任しました。

 ブカロになってからは、同局の改革はいささかテンポを落としたようではありました。今年の5月、ある新聞にブカロへのインタビュー記事が載っていたのですが、非常に印象に残っているのは「刑務所内に特別待遇を与えている人物を置き、代わりに情報の提供を受けている」と話していたことでした。

 念のために付け加えておきますと、以前より刑務所内では囚人による「規律委員会」が幅を利かせており、当局による干渉(!)を受け付けないレベルにまで達していました。これが顕著であったのはパボン刑務所で、囚人の中には敷地内の別宅に住んでいるものもいれば、管理棟に部屋を借りているものもおり、そこを事務所に仕事(もちろん、外部の仲間への犯罪の指示)をしているという有様でした。

 これを何とかしようとするなら、ドラスティックな対策をとる必要があるのは明らかでした。しかし、同局への予算は決して多くなく、刑務官の給与も警察官の半額程度、それでも装備に回せる金がない、というような状態でした。

 そういう意味では、スパイを送り込むのは安価で効果的な方法ではあるのでしょうが、反面リスクも高いものでした。今回の事件は、正しくミイラとりがミイラになったというような事件でして・・・・・・

 なお、第四の主犯として、暗殺バンダのカポとして逮捕されたホルヘ・アントニオ・シメリ・サフィエの名が取りざたされています(シメリについては、二審までのところ、殺人容疑では証拠不十分で無罪、銃等の不法所持で懲役12年の判決を受けている)。

 逃亡した3人が乗って逃げた車がシメリのものであったという情報によるものですが、この情報そのものの精度は確実ではありません。曰く、シメリはSector Bに収容されており、刑務官は当初、こちらのドアも開けるつもりであったが、Aの扉を開けたところ、囚人が大量に走って逃げ出したため、びっくりして開けるのをやめた、ということなのですが・・・。 

 また、ご存じかもしれませんが、この事件の発生後、警戒事態宣言(Estado de Alarma)がなされ、現在、憲法のうち、3つの条項で保証されている権利の行使が停止されています。
 私が生活している周辺では、余り変化がありませんが、
検問が様々なところで行われているのは目にしています。

 これとは関係ありませんが、最近頻発する銀行強盗・現金輸送車強盗、殺し屋によると見られる殺人事件(私が顔見知りの人も一人、殺されて−警察は自動車泥棒によるものだと言っていますが−しまいました)が続発しており、非常にアブナイ空気になっているのは事実です。

 更にIVAの12%への引き上げは、不明朗な財政支出とも相まって大きな不満を呼んでおり、何かきっかけがあれば、いつ発火してもおかしくないような状態です。ちょっと、というか、かなり、怖いですね。

 ポルティージョ大統領に政治家としての実力がないのが、最大の問題です。

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