「先住民族とコモンズ」第3回報告 5月27日(土)アイヌ文化交流センターにて テーマ:「アイヌにとってのコモンズ・・・」 発題者:長谷川修さん 記 録:吉野大志 ○生い立ちから現在に至るまでの大まかな話。アイヌとしてのアイデンティティ。 ○東京イチャルパの目的 ・港区芝公園内の開拓使仮学校附属北海道土人教育所(以下、土人教育所)跡地でのイチャルパ =東京イチャルパを最重要課題と考えている。 ・明治の初めにアイヌモシリ(現在の北海道)より東京へ強制連行・就学させられた 土人教育所のことは歴史的事件である。 ・この場所をどうできるか。希望はアイヌが自由に利用できる場にしたい。 ・イチャルパは精神世界や文化の継承になると実感している。土人教育所跡地はカム イ・先祖・自分たちが集う場所としてチノミシリ(カムイとの交流・祈りの場)と位 置づけ、東京イチャルパを行っている。 ・土人教育所はアイヌの歴史上、たいへん重要な内容をもつ。土人教育所や寄宿舎 (清光院)など施設の跡地をできれば東京の史跡にしたい。実現へは首都圏アイヌと の話し合いで決めたい。 ○超えるべき課題 ・政治的影響を受けない新たなホントの意味での民族組織をつくること。首都圏アイ ヌとの話し合いで展望を。 ○アイヌのコモンズについて ・イオルは、アイヌの知的・文化遺産だったが今は失われている。財団法人アイヌ文 化振興・研究推進機構のイオル構想(伝統的生活空間の再生事業)はアイヌ文化振興法のもとで行われるもので、 本来のコモンズ(共有財産)とは違う。 ・イオルは「総有」という概念。入会地(権)と同じように、集団的な権利のもとに あった。 ・共有財産裁判の「共有財産」の説明。 ○これからの闘い ・イチャルパでヌササン(祭壇)に供えたイナウ(御幣)を置くヌサ場づくり。 ・北海道ウタリ協会とのチャランケ(話し合い)。 ・次の世代は、北海道だけではなく道外のアイヌとの関わりが大切になる。 ・「先住民族(アイヌ民族)は自然と共生する人々」という言い方は本質をずらす。 歴史を見てチャランケで接してもらいたい。 <質疑応答> ○関東での世代を超えた文化の伝承の困難と現状について ・文化の継承には北海道とは違い、伝承者(知識のある者)の少なさがある。北海道 の出身地による地域差異(言葉・踊り・文化など)もあり一つにはできない。そのた め、東京スタイルのイチャルパなどを行いたい。 ○その他にも沢山の意見・質問が出ました。 現在あるヌサ場について、イオルの境界線、北海道でのアイヌの漁業権、北海道ウタ リ協会の目的、などでした。