外務大臣 高村 正彦 様
日本政府代表(スリ・ランカ平和構築及び復旧・復興担当) 明石 康 様
スリランカにおける平和構築と人権確立を求める要請書
スリランカで25年にわたって続く民族紛争は、タミル系住民をはじめマイノリティの人びとの人権状況に重大な影響を及ぼしています。スリランカ政府とタミル・イーラム解放の虎(LTTE)との間で2002年に結ばれた停戦協定は2005年以降危機的状況に陥り、ついには今年1月にスリランカ政府により破棄され、名実共に内戦が再発してしまいました。
スリランカの人びとはこれまで、空爆や破壊、避難生活、超法規的殺害や強制的「失踪」、またこれらの行為が罪に問われることなく横行する状態によって、苦しみ、追い詰められてきました。2002年の停戦協定によりようやく「平和」を手にするはずだった人びとは、2004年12月に発生したインド洋大津波による深刻な被害に見舞われ、ようやく本格的な復興に取りかかろうとした段階で、内戦の再発により、再び命の危険にさらされ、暴力や貧困に苦しみ、住む場所を追われ、基本的な人権を奪われ続けています。
私たちは、スリランカの人権団体・平和団体が、平和構築過程においてマイノリティが排除されないよう、また、マイノリティの人びと自身が困難から立ち上がることができるよう、懸命に活動してきたことを知っています。今回の内戦の再発は、そういった人びとのこれまでの努力や、日本政府をはじめとする各国政府が供与してきた援助の成果を根底から覆すものです。
日本はスリランカの友好国であり、多額の政府開発援助などを通じて良好な外交関係を結んできました。また、スリランカ復興開発に関する東京会議の共同議長国を務めるなどスリランカ和平に積極的に取り組んできました。私たちはそのことに敬意を表しつつ、日本政府がその立場を最大限に活用し、スリランカにおける平和構築と人権確立のため、さらなる指導的役割を果たすことを強く期待するものです。
つきましては、日本政府として、スリランカ政府とLTTEのそれぞれに対し、以下のことが実現するよう出来うる限りのはたらきかけを行なって頂きたく、要請いたします。
1. 両者が一刻も早く戦争行為を停止し、停戦につなげるための話し合いを開始するよう、両者に対し強くはたらきかけること。
2. 人権状況や人道上の危機に対する懸念を提起しつつ、両者が国連の人権機関や国外の支援機関との連携を 強め、これらの機関による訪問や調査・支援を受け入れるよう、はたらきかけること。
3. スリランカのNGO・市民社会の活動を脅迫や暴力から保護するよう、両者に要求すること。
2008年9月8日
第17回ヒューマンライツセミナー参加者一同
第17回ヒューマンライツセミナー実行委員会(*)
(*)構成団体(50音順):世界人権宣言大阪連絡会議・全日本自治団体労働組合・『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議・同和問題に取り組む全国企業連絡会・日本教職員組合・反差別国際運動日本委員会・部落解放同盟中央本部
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