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反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)第18回総会アピール

 新自由主義のグローバル化と米国の覇権主義的行動によって、国際社会がはぐくんできた国際人権基準がないがしろにされ、世界の被差別マイノリティ・先住民族が社会の周縁へとさらに追いやられている。その影響は日本にも及び、一億総中流と言われていた社会が格差の大きい社会へと変貌してきている。また、排外主義を利用して「国民の敵」をつくりあげ、その「敵」から「国民を守る」という口実により、マイノリティ間やマイノリティとそれ以外の人びとの分断を進め、マイノリティ・外国人をスケープゴートにして治安強化・権力基盤の維持拡大を図ろうと、強行採決による強引な立法・政策によって「戦争ができる国づくり」が加速している。「人権侵害救済法」(仮称)の制定には否定的な対応に終始する一方で、「共謀罪」を新設しようとする試みや、日本に入国する外国人の指紋や顔写真などの提供の義務づけと、その情報の犯罪捜査への「活用」も可能にした入管法の改定、また外国籍労働者の国籍・在留資格などの個人情報を、事業主が厚生労働省に届け出なければならない義務を課す雇用対策法の改定などは、その最たるものである。
 しかし同時に、私たちは運動の拡大につながる好材料も確実に存在していることを忘れてはならない。世界社会フォーラムなど新自由主義のグローバル化に明確な「ノー」を突きつける運動の世界的拡がり、反差別国際連帯活動の広がりと深まり、人種差別撤廃NGOネットワークの結成、マイノリティ女性の実態調査を通じてできた連帯の絆、職業と世系にもとづく差別に関する新たな国際人権基準制定への展望、「狭山国際連帯キャンペーン」の特設ウェブサイトを通じて海外から寄せられる署名や連帯のメッセージなどをあげることができる。また国連では、人権理事会が新設され、日本の人権状況が国際社会に監視される新たな枠組みも構築されつつある。
 多様なアイデンティティを持つ人びとが、お互いの存在や違い、歴史を理解し尊重しあう、真の多文化共生を目指してきたIMADR-JCの活動が、今までにない正念場を迎えている現状を受け止め、同時に、好機を的確に捉えつつ危険な潮流に抗う力を粘り強くはぐくむことが、今求められている。私たちは、人種主義・人種差別的な情勢や政策に対して、明確な反対を貫き、国際的な人権保障メカニズムを有効に活用し、差別の結果のみならず差別を生み出す構造や歴史を捉え、変革していく取り組みに、より一層の力をそそぐ。そしてそのために、マイノリティ当事者の現場からの声を中心にした、マイノリティ間、マイノリティとそれ以外の人びとによる広範な連帯をさらに進めることに、全力を尽くすことを宣言する。

2007年6月6日
反差別国際運動日本委員会(IMADR-JC)第18回総会

 

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