国連人権理事会第8会期
議題6:UPR報告書の審議-日本
2008年6月12日
私たちは、先月の日本審査において、人権理事会普遍的定期審査(UPR)作業部会メンバー国が人権問題に関する幅広い問題点を取り上げ、それが作業部会報告書60段落において26の建設的な勧告として反映されたことを歓迎します。私たちは、日本政府が、マイノリティ女性の人権に取り組むこと、人身売買と闘うこと、ならびに移住者への法的支援を含め、幾つかの勧告を受け入れたことを歓迎します。
しかしながら、報告書9,29,45,46段落、ならびに本日の政府代表団の発言が示すように、日本政府が、提示された見解・質問を真摯に吟味する機会を活かさず、例えば日本軍「慰安婦」問題、死刑制度、差別を禁止する国内法の不在ならびにアイヌ先住民族の権利などに関して、従来の立場を繰り返すためにこの機会を使ってしまったことを遺憾に思います。
また、日本が、人権理事会理事国として本プロセスに全面的に参画し人権の保護・促進を先導する責任を持ちながら、差別を禁止する国内法の制定を含め、UPRの結果による多くの勧告を受け入れないことを選んだことを遺憾に思います。人種差別撤廃条約が、自動執行性がないという日本政府の立場をうけ、これらの国際的責任を、国内レベルにおいて履行するための措置が必要です。
IMADRは、報告書60段落19番においてグアテマラおよびアルジェリア政府により提示された、先住民族の権利に関する国連宣言を、アイヌ民族を含む日本の先住民族に適用することに関する勧告を歓迎します。私たちは、アイヌ民族を先住民族と認め、同宣言を視野にその先住民族としての権利を検討するという、日本の国会における最近の決議、およびそれをうけた官房長官談話を評価します。私たちは、日本政府に対し、同宣言の18条、ならびにアルジェリアおよびグアテマラ政府のUPRにおける勧告に沿い、有識者懇談会へのアイヌ民族の参画を確保することなどにより、この重要な機会を最大限に活用することを求めます。
最後に、私たちは、報告書においてイギリス政府により提示された勧告を支持し、また国内レベルにおけるUPR過程のフォローアップに、市民社会を全面的に参画させるという日本政府の意志表明を歓迎します。残念ながら、日本政府は、政府報告書作成に先立ち市民社会と広範な、あるいは意味のある協議を行なっておらず、そのため政府報告書に、実地において日本の人権に関する義務が履行されているか否かについて、実際の状況を反映させることは困難でした。
原文:英語
翻訳:IMADR事務局
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