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スリランカの人権・人道状況に関する緊急声明

2009年5月14日

スリランカの人権・人道状況に関する緊急声明

反差別国際運動(IMADR)

反差別国際運動(IMADR)は、ここ数日、スリランカ政府軍とタミル・イーラム解放の虎(LTTE)との戦闘が続くスリランカ北部の「戦闘禁止地域」において、仮設病院を含む民間人密集地帯を標的とした政府軍の大規模な激しい無差別攻撃により、これまでにないほどおびただしい数の民間人が犠牲になっている事態を、きわめて深く憂慮する。伝えられるところによれば、5月9日夜から10日朝にかけての一夜で「400人近い」とも「2000人を超える」とも言われる命が奪われ、それを上回る負傷者が生じた。そして、そうした人びとが手当てを受けるべき仮設病院さえもが5月12日、13日と度重なる砲撃を受け、それぞれ数十人の死者が出ている模様である。スリランカ政府は「戦闘禁止地域で重火器は使用しない」との自らの約束を実際には守っていないことが明らかであり、私たちはそれを大変遺憾に思う。これまでも繰り返し求めてきたことだが、スリランカ政府とLTTEの双方に対し、ただちに戦闘を中止し、これ以上の犠牲者を出さないようにすることを、改めて強く求めるものである。

この惨事の進行を食い止めるためには、国際社会の積極的な関心と断固たる対応が不可欠である。大変残念ながら、そうした国際社会の姿勢の欠如が、スリランカ政府軍とLTTEの双方による国際人道法を無視した虐殺行為を許してしまっている。この点に鑑み、私たちは国際社会とくに国際連合に対し、即時に具体的な行動を取るよう緊急に求める。5月6日付けのNGO共同アピールでも述べたとおり、国連人権理事会がスリランカについての特別会期を持ち、同国の人権状況を定期的に議題にするとともに、戦争被災地域に閉じ込められている民間人の状況を把握するための国際調査団を派遣するよう、今いちど要請する。また、スリランカの人道状況は国連安全保障理事会の公式会合でも取り上げられるべきである。

最後にIMADRは、現在の事態のなかで日本政府が果たすべき役割の重大さを強調する。日本に基盤をもつ私たちはこれまでも再三、スリランカ最大の援助国である日本政府に対し、内戦の平和的解決に向け積極的な役割を果たすよう要請してきた。日本政府はスリランカ政府に対し、武力ではなく平和的手段で事態の解決にあたるよう強い態度で促し、そのために必要な技術的援助を含む支援を提供すべきである。同時に、国連人権理事会の理事国でもある日本政府は率先して、人権理事会のスリランカに関する特別会期の開催を支持するべきである。さらに国連安保理の非常任理事国として、スリランカの人道状況が公式に取り上げられるよう行動するべきである。スリランカでこれ以上の人命が失われることは阻止されねばならない。そのために国際政治の舞台で指導力を発揮することが、人権と民主主義を標榜する国家としての責務であると考える。

以 上

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