国連人権理事会第7会期
ジュネーブ 2008年3月19日
現代的形態の人種主義、人種差別、外国人嫌悪および関連する不寛容に関する特別報告者の報告を受けて
反差別国際運動は、人種主義に関するドゥドゥ・ディエン特別報告者により本日発表された報告書における、日本公式訪問に関するフォローアップに対し、感謝の意を表明します。
私たちは、人種主義との闘いにおいて教育が持つ役割を重視する特別報告者の視点を歓迎し、この分野の取り組みが具体的な差別撤廃に繋がるよう、日本政府がさらに努力するようを求めます。
また、私たちは特別報告者に対し、長い間強制立ち退きの脅威にさらされていたウトロの在日コリアン住民が、自分たちの土地で暮らすという希望にむかっていることをお伝えします。私たちは、これを可能にしたコミュニティ間の連帯、および韓国政府の支援を歓迎し、この問題を解決するために日本政府が自らの役割を最大限に果たすよう求めます。
残念なことに、2005年の公式訪問報告書にて提示された特別報告者の勧告は未だにほとんど未履行のままの状態にあります。例えば、日本には未だに差別禁止法も、政府から独立した国内人権機関も存在しません。
さらに、最近になって深刻な問題が生じています。特に、2007年11月に発効した改定入国管理法は、入国時ほとんどの外国人から指紋・顔写真という生態情報を一方的に採取・管理し、警察当局ともそのデータを共有するという差別的な制度として広く批判されています。また、最近の教科書検定で、太平洋戦争下の沖縄における強制的集団自決に関する記載を変更するよう政府が指導し、多くの沖縄の人びとの抗議を受けています。さらに、国連人権システムに関する国内協議は、これまでのところ破綻をきたしています。私たちは、日本政府に対し、特別報告者の勧告を早急に履行し、国内状況を改善するため必要な措置を取るよう、重ねて要請します。
私たちは、特別報告者が、人権理事会の機構において扱われるべき重要な問題であるカーストに基づく差別、または職業と世系に基づく差別の問題に言及されていることを歓迎し、日本政府に対し、特別報告者が言及する人種差別撤廃委員会の見解を取り上げるよう求めます。
IMADRは、82のマイノリティ当事者団体・NGOが参画する人種差別撤廃NGOネットワークとともに、今後も特別報告者に協力するつもりであり、この重要な任務の継続を強く支持します。最後に、特筆すべき報告書を作成しただけでなく、日本の被差別マイノリティを強く勇気付け、連帯に向かわせたドゥドゥ・ディエン特別報告者に対する、私たちの感謝をお伝えします。
(原文英語、翻訳:IMADR事務局)