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部落問題やカースト差別などは今日、「職業と世系に基づく差別」という概念で国際社会では議論されている。南アジア諸国、アフリカなどにも同様の差別が存在し、全世界で約二億五千万人の人々がこの差別を被っていることも分かってきた。本書は、日本からの問題提起の経過や国連機関での最新の議論や関連文書を集約した。
目次
発刊にあたって
第1部 「世系差別」の撤廃に至る前史
第1章 人種差別撤廃条約における「世系」への注目と国際連帯への過程 友永健三
第2章 人種差別撤廃条約のインド政府報告書審議以降の動向 友永健三
第2部 世界における「世系差別」
第1章 部落差別 友永健三
第2章 カーストに基づく差別 ヒューマンライツ・ウォッチ
第3部「世系差別」の撤廃に向けた動向
第1章 人種差別撤廃委員会の動向 村上正直
第2章 「職業と世系に基づく差別」に関する人権小委員会の取り組み 横田洋三
第4部 今後の課題
第1章 国際社会における戦略 田中フォックス敦子
第2章 国際社会への日本の発信―日本の法政策等への提言 友永健三
資料編 (一部抜粋)
<1> 人権小委員会関係
人権小委員会決議2000/4 職業及び世系に基づく差別/職業及び世系に基づく差別 小委員会決議2000/4に基づいて提出されたラジェンドラ・カリダス・ウイマラ・グネセケレ氏の作業文書(E/CN.4/Sub.2/2001/16)(※グネセケレ報告における日本に関する記述に対する訂正、追加、要望)
<2>人種差別撤廃委員会関係
世系に基づく差別に関する一般的な性格を有する勧告 XXIX(CERD/C/61/Misc.29/Rev.1 2002年8月22日)
<3>他の条約機関の勧告
人種差別の撤廃に関する委員会 第58会期人種差別の撤廃に関する委員会の最終見解(外務省仮訳)/自由権規約委員会の最終見解(外務省仮訳)
<4>部落解放同盟中央本部
「『職業と世系に基づく差別』を撤廃するための原則と指針」の策定に向けた提言〜日本における部落差別撤廃の取り組みの経験を踏まえて(2003年12月部落解放同盟中央本部)


上野由加利・熊本理抄・皇甫康子
「マイノリティ女性が抱える問題解決プログラム」研究会を主催してきた女性たちが、その一環として、2003年9月に大阪の浅香で合宿をした際の議論をまとめたもの。女性であること、アイヌ民族であること、沖縄出身であること、在日朝鮮人であること、部落出身であることについて、さまざまな体験や思いが綴られている。

写真で見る戦後60年―部落解放運動の歩み
(社)部落解放・人権研究所編
2005年は第2次世界大戦終結60年、部落解放運動が差別をなくす草の根の運動を再開して50年。部落解放運動の歩みを写真と解説(日本語・英語)で振り返る。
もくじ
部落解放にむけた歩みの再出発(1945年-1954年〕
部落解放にむけた多様な歩み(1955年-1964年)
部落解放にむけた歩みの本格化(1965-1974年)
部落解放にむけた輪の広がり(1975年-1984年)
部落解放にむけた新たなステージの開始(1985年一1994年)
部落解放・人権確立をめざして(1995年〜)
部落解放へのメッセージ
コラム部落問題とは?
部落解放運動とは?

マヤ先住民族―自治と自決をめざすプロジェクト
「・・・「北」の「豊かな」国のNGOが「南」の草の根の人々とどのような協働関係を築くことができるのか――グァテマラプロジェクトの5年余りの歩みの中で、私たちは何度もこの問いに立ち止まってきました」
本書「はしがき」より
西半球で最も醜悪な人権侵害」と呼ばれたマヤ先住民族への虐殺を生んだグァテマラの内戦。1996年の内戦終結とともに、500年にわたる植民地支配の歴史を転換させ自治と自決を求めるマヤ先住民族の新たな闘いが始まった。
その中で、マヤとしてのアイデンティティを保ちながら、差別と抑圧に抗し、共同体としての「エンパワメント」をめざす若者たちの地道な教育活動をともに作っていきたい――NGO、反差別国際運動の「マヤ先住民族のエンパワメントプロジェクト」はこうして1998年に始まった。
5年間のプロジェクトの軌跡を振り返りながら、マヤの人々と「ともにつくる」プロジェクトとは何かを問う。グァテマラだけでなく世界の先住民族にとって共通の重要な課題である、自決と自治、開発、教育、女性への複合差別についての資料や論考を掲載。
ロドルフォ・スターベンハーゲン(メキシコ大学院大学教授・国連先住民族の人権特別報告者)による「土着の民の逆襲」も所収。
目 次
第I部 プロジェクト報告――1998年~2002年
1 <何か>のために生きること アンヘル・ロメオ・ソルバル=ミス
2 平和をめざす青年運動――活動の軌跡 平和をめざす青年運動(MJP)
3 プロジェクトの5年間を振り返って IMADRグァテマラプロジェクトチーム
第II部 プロジェクトの背景――先住民族の権利とエンパワメント
1 先住民族の権利と自決権――1980年代以降の権利回復運動と国際的動向 吉田奈津子
2 土着の民の逆襲 ロドルフォ・スターベンハーゲン
3 先住民族の権利とは何か――主権・自決権・オートノミーをめぐって 中野憲志
4 「地球市民社会」を問い直す――先住民族の権利実現のためのNGO運動論 藤岡美恵子
5 資料1 先住民族シアトル宣言
第III部 グァテマラの先住民族をめぐる諸問題
1 和平合意履行と先住民族 藤岡美恵子
2 特別寄稿・土地問題、地方分権、先住民族の参加――現状とMINUGUAの意義と限界 山内珠比
3 先住民族と開発、グローバリゼーション 中村隼人
4 先住民族と民衆教育 馬目美奈子
5 先住民族女性と複合差別 荒川加奈子
6 資料2 和平合意後の主な動き
7 資料3 第1回米州先住民族女性サミット宣言(2002年11-12月)
8 資料4 先住民族のアイデンティティと権利に関する合意(抜粋)
第IV部 マヤ先住民族のコミュニティラジオ
1 コミュニティラジオプロジェクト提案 ボカコスタ総合開発委員会
2 グァテマラのメディア――戦争から検閲へ アルフォンソ・グムシオ・ダグロン
3 グァテマラにおけるコミュニティラジオの歴史 グァテマラコミュニティラジオ通信評議会
4 コミュニティラジオとグローバリゼーション ホセ・フェルナンド・ロペス(世界コミュニティラジオ協会・LAディレクター)
5 コミュニティラジオプロジェクトへの連帯アピール ピート・トリディッシュ
6 電波を先住民族の手に 中野憲志

人の世の冷たさ、そして熱と光
―行動する国際政治学者の軌跡―
「水平社宣言には、世の中の冷たさを知る者が『人の暖かさ』を求めるという、西洋の合理的個人主義にはない感性があります」(本文より)
反差別国際運動をはじめ、長年人権活動に取り組んできた国際政治学者・武者小路公秀が活動を支える自らの学問・思想的背景、 そして部落解放運動との出会いを語る回想記。同時に、自らの過去を振り返りつつ、あるべき未来像を力強く語りかける。
〈著者紹介〉
武者小路公秀(むしゃこうじ きんひで)
1929年ベルギー生まれ。学習院大学政経学部卒業。パリ大学、プリンストン大学留学。学習院大学、上智大学、国連大学(副学長)、明治学院大学、フェリス女学院大学教授を経て、現在、中部大学高等学術研究所所長。専門は国際政治学、国際関係論。著書『国際政治を見る眼』『転換期の国際政治』(いずれも岩波新書)、『国連の再生と地球民主主義』 (編著、柏書房)他。また、学究生活の一方で、反差別国際運動(IMADR)、ヒューライツ大阪をはじめ、日本国内外で人権擁護活動に熱心に取り組み、その功績により2003年3月、 第6回松本治一郎賞を受賞。

パネル冊子『日本の部落差別 歴史・現状・課題』
部落差別の歴史・現状・課題をまとめました。
もくじ
歴史1.近世から近代へ
* 近世の被差別民/芸能者たち
* 差別戒名墓石/身分制度
* 渋染一揆
* 「解放令」
* 「解放令」反対一揆
* 水平社宣言・綱領
歴史2.水平社創立から戦後・部落解放運動再出発まで
* 荊冠旗/松本治一郎
* 世良田村事件
* 高松結婚差別糾弾闘争
* 部落解放全国委員会
歴史3.国際化社会と人権状況の改善
* オール・ロマンス闘争
* 部落解放国策樹立請願運動
* 狭山事件
* 石川一雄さんの仮出獄
* 『部落地名総鑑』
* 第3回世界宗教者平和会議での差別発言
* 国際人権規約批准促進運動
* 反差別国際運動(IMADR)
教 育
* 教科書無償闘争
* 全国同和教育研究協議会
* 部落解放子ども会
* 識字運動
* 民族運動
労働
* と場労働
* 靴づくり
* 銅線選別
* 清掃
* 太鼓づくり
被差別部落の実態と現在の運動
* 都市部落-法律施行前/法律施行後
* 農村部落-法律施行前
* 旧農村部落-法律施行前
* 未指定部落の現状1〜3
* 結構差別
* インターネットでの差別文書
* 差別身元調査事件
* 戸籍の不正入手
* 差別貼り紙
* 大学生による差別脅迫事件
* マスコミの役割
* 部落解放基本法制定要求国民運動
データから見る部落差別の実態
* 部落の経済状況
* 部落の有業者の従業上の地位の状況
* 部落の有業者年間収入
* 部落の最終学歴の状況
* 部落の進学率
* 部落出身者に対する人権侵害の内容
* 部落出身者との結婚に対する親の態度

パネル冊子『インドのダリット 歴史・現状・課題』
もくじ
ダリット(被差別カースト)の歴史
* アーリア人のインド進出
* バラモンによって編まれた初期文献に見られるチャンダーラ差別
* ジャータカ物語に見られるチャンダーラ差別
* 「マヌ法典」に定められたチャンダーラ差別規定
* 玄奘と法顕の旅行記に見られるチャンダーラ差別
* アル・ビ−ルニーの「インド誌」に見られる不可触民制の実態
* ガンディー(1869〜1948)
* アンベードカル(1891〜1956)
* 英印円卓会議(1930〜32)
* 不可触民(指定カースト)であるか否かを決めるための基準
* インド共和国憲法
* 仏教改宗儀式の直後のアンベードカル(1956年10月)
差別
* 女性(No.1〜2)
* 子ども(No.1〜3)
* 差別(No.1〜4)
他カーストによる残虐行為−(No.1〜4)
警察による残虐行為−(No.1〜4)
教育−(No.1〜3)
労働−(No.1〜5)
住環境−(No.1〜4)
宗教−(No.1〜2)
メディア
データからみる被差別カースト
* インドの指定カースト人口
* 指定カーストと指定部族の経済状況
* 社会グループ別収入源(世帯当たり)
* 留保制度
* 識字率
* 中途退学率
* ダリットに対する残虐行為
ダリット運動(地方)−(No.1〜3)

世界人権宣言45周年と国際先住民年の意義と課題
1993年は世界人権宣言45周年の年であると共に,国際先住民年である。本書では宣言の精神に立ち返り,すべての人のための人権確立を訴える。現代人にとっての必読のテキスト。
