【セクション説明文:ロマの人びと】

ヨーロッパ全域に広く居住するスィンティとロマの人びとは、インド北部から移住してきたとされています。それぞれが暮らす土地により、多様な生活習慣、文化を保持しています。

スィンティとロマは、歴史的にさまざまな差別、迫害を受けてきました。ナチ支配下の時代には、遺伝的要因による「放浪癖」や「窃盗癖」を有する「劣等人種」としてアウシュヴィッツを始めとする強制収容所に収容され、約50万人が虐殺されたといわれています。馬喰、金属細工師、楽士、また最近では廃品回収業で生計を立てている人が多く、現在でも、その圧倒的多数がさまざまな社会制度の枠外におかれています。

設立当初からドイツのスィンティ・ロマの当事者団体が参加してきたIMADRは、これまでロマの人びとへの差別に抗議し、その事実を知らせる活動を担ってきました。ヨーロッパ各地のロマの人権状況に関する情報を発信し、パートナー団体であるドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会や他のロマ団体からのアピールに呼応した国際的なロマ差別撤廃のキャンペーンや国連レベルでの提言活動などにも関わっています。

*「ジプシー」という呼称は、ロマの長い迫害の歴史のなか、他者から差別的な意味を込めて使われることがよくありました。それに対して「ロマ」は、ロマの言葉で「人間」を意味し、彼/彼女ら自身が使用する自称です。

IMADRパートナー団体
ドイツ・スィンティ・ロマ中央委員会
Zentralrat Eeutscher Sinti Und Roma
Central Council of German Sinti and Roma

ドイツにおけるスィンティとロマの11の州協会と地方協会によって、1982年2月に設立。

代表はロマニ・ロゼ議長(IMADR理事)。ハイデルベルクに事務所があり、資料館の「ドイツ・スィンティ・ロマ資料文化センター」が隣接。設立以来、スィンティとロマに対するジェノサイド(人種的意図に基づく集団殺害)を組織的に調査し、報告書や資料によって事実を証明している。特に90年代初頭からは、ドイツの主要な新聞や公共テレビ放送における、スィンティとロマに関する差別的で危険な人種主義的報道に対して異議を唱え、州のメディア法における差別の禁止を要求してきた。設立直後から、ドイツにおける約7万人のスィンティとロマを民族的少数者として承認し、権利の促進をドイツ政府に要求している。

2007年08月30日

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